多くの牛と豚の尊い命が亡くなりました・・・多くの人間が心を痛めました・・・しかし宮崎は再び歩き始めます

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(軌跡8)宮崎子牛育成日記

無事に出生した子牛は、子牛セリ市に出荷されるまで、いくつかの段階を超えていきます。次々と生まれてくる子牛に名前をつけて、畜産の現場が活気づいてきました。

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【授精証明書】
子牛に名前をつけると、子牛の父親と母親が誰なのかが明記された授精証明書を添えて、分娩届けを農協に提出します。授精証明書には、実際に使用された精液の入っていたストローが添付されています。人間の場合、分娩届けは2週間以内にするものですが、牛では、1週間以内に届け出ることになっています。


耳標装着子牛
【耳標装着子牛】
分娩届けが済むと、10桁の番号が付された耳標が子牛の小さな耳に装着されます。この番号付き耳標は、日本国内で飼育されている牛の耳には皆、付いています。子牛のときから成牛になって、肉となってスーパーの店頭に並ぶまで、牛に生涯付いてくる番号です。


耳標装着機耳標装着の様子
【耳標装着器】【装着の様子】

耳標装着器に黄色の耳標をはめて、子牛の耳を挟み、パンチすると装着完了です。耳には直径3mm程度の穴をあけることになるので、当然、痛みが伴います。飼主は、子牛が痛くて暴れないようにしっかりと体を支えています。子牛にとって、初めての試練の一つです。びっくりして、大きな声で鳴く子牛もいます。
この番号制度のおかげで、私たち消費者は、どこで生まれてどこで育った牛かを追跡することが出来るのです。今度、牛肉をスーパーで買った時には、ぜひアクセスしてみてください。


鼻紋採取機鼻紋採取1
【鼻紋採取機】【鼻紋採取1】

鼻紋採取2鼻紋
【鼻紋採取2】【子牛の鼻と鼻紋】

子牛に耳標を装着した後、鼻紋を採取します。人間の指紋と似ていますが、牛の鼻には、1頭ずつ違うしわが刻まれていて、昔から牛を特定するのに利用されていました。
牛の鼻は、どきどきしているとき、とても湿っています。ゆっくり休んでいるときや調子の悪いときは、乾いてカサカサになります。この湿っている鼻の表面を新聞紙やちり紙でしっかりと拭いて準備完了です。インクをローラーでしっかりのばして鼻の表面に薄く塗り、和紙で写し取ると鼻紋の採取が完了します。


【子牛登記書】
装着された耳標の番号や、父牛、母牛、生産者情報などが記載された登記書が牛一頭一頭に作られ、この書類には、鼻紋が大きく添付されます。
世界的にみても家畜に対してここまで厳格な情報管理をしているのは、日本国内で飼育されている黒毛和種牛を除いて他にはないかも知れません。日本人の精巧なものづくりの気質が畜産の世界にも脈々と流れているようです。



予防注射
【予防接種】
子牛は出生してしばらく経つと、予防接種を受けます。注射をしますので、子牛セリ市に向けて、耳標装着に続いて2度目の痛い試練です。
これは、インフルエンザやRSウイルス感染症のように、人間のカゼの原因としてもおなじみのウイルス性の5種類のカゼに対する抵抗力を持たせるための注射です。

 子牛は、近い月齢の子牛が一緒の部屋で育てられることが多く、子牛同士でカゼがうつらないようにするのです。
 人間の子供も特に3歳以下の乳幼児では、多くのワクチン接種が推奨されて実施されているのに似ていますね。お母さんからもらった免疫が半年程度でなくなって、子供自身の力で病原体と戦うようになる点は、人間と牛、とても似ているようです。幼稚園や保育園で、乳幼児同士でカゼがうつったりするところもそっくりです。
 成人や成牛であれば、かかってもたいした症状もなく終わるカゼでも、乳幼児や子牛であれば重篤化して、命に関わるようなことになることがあります。ワクチンを利用して、人間も牛も病気に対する抵抗力を養っているのです。
 
管内で1ヶ月に生まれる子牛は2,000頭以上です。ワクチン接種を1頭ずつ確実に漏れなく接種できるのは、農家の努力はもちろんですが、行政やJAの職員、獣医師をはじめとする多くの人間の力があってこそです。人間の場合は、予防接種のため、病院に子供を連れて行きますが、大きな家畜を予防注射のために動物病院に連れて行くわけにはいきません。巡回方式で、適齢の子牛のいる農家を訪問して、確実に1頭ずつチェックしながら予防注射を接種するのは、農家の子牛がカゼをひかずに健康に育って欲しい、そして、セリ市に立派に出場し、農家に利益をもたらして欲しいと願っているからなのです。

| 09:02 | コメント:2 | トラックバック:0 |

コメント

素晴らしいブログです。

これからも続けて下さい。

| 10月の雨 | 2011/10/11 13:25 | URL |

生後数日の子牛の、あのパッチリとした瞳を見るたびに、
「この子牛が、生きている間に、たくさんの幸せを味わうことができますように」と思います。
母牛に愛され、飼い主に愛され、畜産物になっても感謝の念を持って食されることを願っています。

| しろぞろ | 2011/10/17 15:04 | URL |















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